校長先生からのメッセージ(11月)

2021/11/30

校長室

『クリスマスは一方的な神様の愛から』

 ちまたはではクリスマスのイルミネーションや様々な飾りが、街の通りや商業施設などを彩っています。日毎に寒さが強まる季節ですが、目に入ってくる景色が心を温かくし、なんとなくワクワクするのもこの季節です。

三育小学校の玄関ホールにも例年のようにクリスマスツリーがおかれています。飾りつけのために保護者会の役員の皆様がご奉仕してくださいました。感謝いたします。

 昨年の11月中旬頃、新型コロナウイルスの感染が拡大し、外出が厳しく制限されているイタリアで、5歳の男の子が当時の首相だったコンテ氏に、クリスマスに向けてサンタクロースに特別な移動許可証の発行をお願いする手紙を書き、心温まるエピソードとして日本の各メディアでも報道されました。

男の子は、首相に「サンタさんが世界中の子どもたちにプレゼントを届けられるよう、特別な許可証を作ってもらえませんか。サンタさんは、高齢で家に入るのは危険ですが、自分を守るためにマスクをするはずです。」とお願いしました。

これに首相は、「サンタさんはすでに国際的な移動許可証を持っています。どこへでも飛んで行って、世界中の子どもたちにプレゼントを配ることができます。マスクもするし、出会う人たちと自分を守るため、きちんと距離をとることでしょう。」と回答しました。この男の子の手紙と、粋な回答を出した首相の対応に、イタリア全土にとどまらず世界中から、「思いやりをありがとう」「サンタのことも気遣えるんだ」など、ネット上で多くのコメントが寄せられ、話題となりました。

今年も世界中で例年通りのクリスマスとはいかないでしょう。しかし、コロナ禍でも可能なクリスマスの過ごし方を多くの人々が模索し、楽しもうとしています。三育小学校では、今年もクリスマスの音楽や、オペレッタ、劇の練習の声が響き渡ります。本番前からこちらもそれに癒され励まされます。今年のクリスマス会はオンラインライブ配信となりますが、今からとても楽しみにしています。

クリスマスは一年中でだれもが楽しみなシーズンです。なぜなら、自分がしたいことや、してもらいたいことがたくさん募っていくからです。多くの人々から歓迎され喜ばれるのがクリスマスです。

しかし、そもそもクリスマス物語の起源であるイエス様の誕生は、歓迎したり楽しみにしたりといったムードはほとんどなく、ごくわずかな人しか知ることがありませんでした。むしろそれを反対する勢力もありました。イエス様の存在を無くすために2歳以下の男の子を皆殺しにするという命令もあったほどです。

イエス様の誕生は、人類を救いたい、平和を与えたい、という一方的な神様の愛から始まったものです。それを知った野原の羊飼いや東の国の学者たちは、そのことを感謝したい、祝いたい、礼拝したいと、乳飲み子イエス様のもとに集まってきたのです。(クリスマス=Christ「キリスト」+mas「礼拝」)

今年もたくさんの人と集まって祝うことができないクリスマス。ご家庭でも規模を縮小したクリスマスになるかもしれません。その分、もう一度クリスマスの原点にかえり、一方的に人類を愛しておられる神様への感謝を数え、あるいは身近な家族、知人、友人、またこの御時世なかなか会えない人へ、感謝を伝えるクリスマスにしてはいかがでしょうか。

イタリアの男の子がサンタを思いやることができたように、自分が毎年クリスマスに願ったり思ったりしていることに、少しだけプラスして想うことは何かないでしょうか。

「キリスト・イエスは、罪人を救うために世に来られた。」 テモテ一1章15節

「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」 ヨハネ13章34節

ご家庭の上に神様からの祝福が豊かにありますようお祈り致します。

校長 小原義信

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