「恵みの雨」と「命の水」
今年度の運動会は、ちょうどいい天候(くもり)に恵まれ、開催することができました。保護者の皆様には、開催のための様々な感染予防の対応にご協力いただき、また、練習してきたことを一生懸命発揮し活躍する児童の姿を応援してくださり、ありがとうございました。
運動会当日の前後は、時折強い雨が降ったり、風や雷もあったりと、安定しない日が続いていました。晴れれば気温も上がり熱中症予防のために水分補給が必要です。これから梅雨の季節にもなりれば、天候不順や気温・気圧の高低差など、体にとってはうっとうしく、子どもの健康にも影響してくるかもしれません。
雨は地を潤し作物の生育のために不可欠です。人間にとっても水は、生きていくために空気に次いで最も重要なものです。これから更に気温が上がれば水分補給がますます必要になります。また、適度な水分補給は、自律神経の働きを整え体内環境を維持する事にも効果的です。入浴や温かいシャワーを浴びることは、血のめぐりを良くし、高い湿度のせいで体内に溜まった汗や老廃物を排出してくれます。
水分補給や入浴も「恵みの雨」によってもたらされた水の効果です。
水以外にも私たちの身の回りには求める前から与えられたり備えられていたり、気付かないうちに沢山の「恵みの雨」が降り注いでいるのです。
聖書の記録には水に関する言葉や物語が多く書かれています。
ある時、イエスキリストは、井戸に水を汲みに来た女性と出会いました。その女性に「水を飲ませてください」と頼みました。その後に続く会話の中で、イエスキリストが与える水は「決して渇くことがなく人の内で泉となって湧き出る」と女性に対して言われました。
人間の体には、水分が子どもで70%、大人で60%ぐらいあると言われています。その内たった数%不足しただけで喉が渇くだけでなく、場合によっては体調不良や脱水症状に至ってしまいます。
イエスキリストが与える水、「命の水」、心の泉と言ってもいいかもしれません。それが渇くと心の脱水症状になるのです。すなわち困難、混乱、痛み、不安の状況から抜け出せなくなってしまう状況に陥ってしまうかもしれません。聖書は、物語の女性が、まさに痛みや困難という暗く深い井戸に落ちてしまった姿を表しているようです。イエスキリストの存在を知った女性は救われ、「命の水」を飲むことができました。それは、自分が愛されている存在であること、生きる意味や価値のある存在であることに気付いたということです。そして、永遠に渇くことのない「命の水」すなわち平安、喜び、赦し、希望で満たされたのです。
三育小学校で聖書を学ぶということは、言いかえれば「恵みの雨」に気付き、「命の水」を飲むことだと言えるのではないかと思っています。
「涸れた谷に鹿が水を求めるように/神よ、わたしの魂はあなたを求める。」詩編42: 2
ご家庭の上に神様からの祝福が豊かにありますようお祈り致します。
校長 小原 義信