長い休校が終わり、学校が再開しました。最初の四日間は2グループに分かれての分散登校、そして翌日から一斉登校となりました。時間短縮とはいえ、久しぶりの校舎に賑やかな児童の声が響き、やっと学校が学校として動き出しました。
密になることを避け、始業式も各教室で行い、授業の受け方、食事の仕方、一定の間隔をとる行動など、さまざまなところで今までとは違った光景が見られます。これからも「新しい生活様式」といわれる対応をせざるを得ない状況が続きますが、引き続きご家庭でのご協力をよろしくお願いいたします。
(始業式の式辞より)
みなさん、おはようございます。長かった休校もようやく終わりました。今週は分散登校という形でスタートすることにしました。始業式もこのような形で行うことになりました。3月初めから休校にしましたので、春休みの期間も入れると3カ月半という長い長い休校でした。4月の始業式、入学式もできずにオンライン授業が始まりましたね。
ニュースや新聞で見ましたが、横浜三育小学校のようにオンライン授業を行った学校は全国で5パーセントだけということでした。5パーセントは100校あれば5校だけという数です。ほとんどの学校は、学校から課題が出て、家で自分だけで取り組んだそうです。そのような中で、オンライン授業ができたことはとてもよかったと思います。
教室での勉強とは違って、いろいろ不便なこともありました。それでもみんなが画面上でしたが、お互いの顔を見て、一緒に勉強ができました。予定通り学校が始まっていれば、6年生は1年生の教室に行って、着替えのお手伝いや読み聞かせをするはずでしたが、休校中だったのでそれぞれ家から1年生にビデオメッセージを送りました。礼拝のお話や讃美歌、ラジオ体操も動画でみなさんに流して一緒に聞いて、賛美もできました。
さて、コロナウイルスという目に見えないウイルスと世界中が戦っています。たくさんの方が感染して、何百万人という方々が亡くなりました。いままで経験したことのないことで、それぞれの国ごといろいろな対策をして感染拡大を防ぐよう努力してきましたし、いまも行っています。
コロナウイルスが流行しなければ聞くことがなかった「自粛」「3密」「ソーシャルディスタンス」「不要不急の外出」などの言葉も、もうみなさんも聞きなれた言葉になったことと思います。ワクチンも開発中ですが、いつできるかわかりませんので、それまではまだまだ油断はできません。私たちができることは、きちんとして感染しないように気をつけることです。
まずみなさんにしてもらいたいことは「毎朝の家での検温や健康観察(具合が悪い、だるい、頭痛など)」、「手洗いきちんと」、「マスクの着用」などです。学校でも、密を避けるためにいろいろな工夫をします。また、換気といって空気が溜まらないように窓をあけることもします。またお弁当を食べる時の座席の工夫もします。
また、皆さんのからだの抵抗力を高めることが大切です。十分な睡眠と適度な運動。そして、バランスの取れた食事をきちんととることです。さて、休校中に鬼塚スクールカウンセラーからのお手紙を送りましたが、みなさんは読みましたか?コロナウイルスは、3つの種類があると書いてありました。
①「病気そのもの」:発熱、息苦しさ、体のだるさなどの体に起きる感染症
②「不安や恐れ」:目に見えない、分からないことが多いため引き起こされる心の感染症
③「差別や偏見」:不安によって人を遠ざけたり差別する、人と人との間に起きる感染症
①については、マスクや手洗いなど、対策はもうバッチリです。②や③はどうでしょう?“こわいな”“コロナにかかりたくないな”と思うのは、普通のことです。でも、お友達が少しせきをしただけでイライラ…くしゃみをしただけでピリピリ…そんな風になった時は要注意です。心の中にウイルスが入り込んでいる証拠です。私は大丈夫!そう思っていても、知らないうちにやってくるのが、このウイルスのこわいところです。
例えばお友だちのお母さんが、病院で一生懸命働いていたとします。 ある友だちが、その子に「コロナがうつるから、こっちにこないで。」と言ったとしたら、あなただったら、どんな気持ちになるでしょう?いい気持ちにはなりませんね。コロナウイルスは、消毒液もキライですが、お友達を大切に思う気持ち、優しい気持ちも大キライです。自分のこともお友達のことも大切にして、コロナを寄せつけないようにしましょう。
さて、2020年度の学校目標は「わたしは神さまの子どもです」としました。エフェソの信徒への手紙5章1節を開いてください。
「あなたがたは神に愛されている子供ですから、神に倣う者となりなさい。」この手紙を書いたパウロは、神さまが私たちを子どもとして愛してくださっているように、あなたがたも「神さまの愛」によって歩みなさいと言っています。そして5章5節には、神さまから与えられる愛によって歩むときに、「感謝を表しなさい」と書いています。
新型コロナウイルス感染拡大で、私たちは普段の生活ができない状況に不平や不満をもち、感謝する気持ちになれないこともあると思います。しかし、不平不満や、他人を憎み、差別し、誹謗中傷するのではなく、どのような状況の中にあっても感謝することのできる子どもとして成長してほしいと思います。
それでは、感染しないよう心がけて、新しい生活様式で学生活を送っていきましょう。
幸いにも4月中旬より始めたオンライン授業によって、授業の進度は、当初の計画からそれほど遅れてはいません。第二波、三波の流行も心配ですが、今後も各学年の修得目標に向けて取り組んでまいります。
<学校通信 2020年度 第4号>