「新年度へのチャレンジ」
4月に入り、学校の周辺の桜が満開となり、今週は、花びらが美しくひらひらと散っていく様子に変わっています。この時期にしか味わうことができない景色を楽しんでおりました。また、その様子は、進級する児童、そして新入生を祝い歓迎しているようにも感じ、いつしか登校してくる児童を想像しながら学校の玄関前から桜を眺めているときもありました。
春休みはいかがお過ごしでしたでしょうか。コロナの感染がいまだに収まらない状況ですので、様々な気遣いもあった春休みであったかと思います。
さて、皆様にはいつも三育小学校の教育活動にご理解とご支援をいただき、ありがとうございます。皆様のご協力と神様のお導きのうちに、本日新年度をスタートすることができましたことを重ねて感謝いたします。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。保護者をはじめご家族の皆様方にも心からお祝い申し上げます。また、在校生の皆さんもそれぞれ一つ上の学年に進級し、新たな気持ちを持って新学期を迎えたことでしょう。三育小学校の児童一人ひとりが、今年度もそれぞれの可能性に向かって力強くチャレンジし、様々な学習活動を通して心身ともに調和のとれた発達を成し遂げていくことを期待しております。
ずっと前のことですが、東京に住んでいた頃にこんな場面を見ることがありました。
混んでいる地下鉄で、ある男性客が座れずに立っていると、一人の老婦人が乗り込んでくる姿に気がつきました。弱々しく立っている姿を気の毒に思ったのですが、譲る席はありませんでした。しかし、この老婦人の近くの座席に一人の少年が座っているのが見えました。少年は、まだ老婦人には気づいていません。しばらくして立っている男性と少年の目が合いました。そのとき、即座に男性は少年にニッコリとほほ笑みかけ、老婦人と少年を交互に小さく指をさし、指先をくるくる回しました。すると、少年は何のサインかすぐに気づきサッと立ちあがり照れくさそうに席を譲りました。男性、老婦人、少年の顔には笑顔がありました。こんな小さなサインに反応したことが、三つの大きな喜びにつながったのです。
三育小学校が、このような小さなサインに反応できるような少年少女で溢れる学校であるようにと願っています。
今年度も本校の校訓のもと、「イエス様のように・What Would Jesus Do?」という目標で教育活動を進めてまいりたいと思っています。
私たち一人ひとりは神様に愛されている存在です。神様によって愛され生かされている自分自身に気づくことで、周りを愛することもできるのです。小さなサインに気づくとは、愛する行為を実践できる姿ではないでしょうか。このことを教師も児童も聖書の教えを通して自覚しながら、教育活動に取り組んでいきたいと思います。
新入生にとっても、在校生にとっても新年度が素晴らしい一年となりますようにと願っています。ご家庭の上に神様からの祝福が豊かにありますようお祈り致します。
校長 小原 義信